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2009年11月 9日 (月)

有責配偶者と婚姻費用分担調停

離婚に際して問題となるものに、
 婚姻費用
があります。

 婚姻費用についての裁判例をみていくと、こんな傾向があります。

① 有責配偶者からの婚姻費用分担請求は信義則に反し許されない(最高裁平成17年6月9日決定 家月58巻3号104ページ;福岡高裁宮崎支部平成17年3月15日決定への許可抗告を棄却したもの)。
② 有責性があるとしても、申立人に相手方を凌駕するような有責性が認められないときは、相手方は、婚姻費用の分担義務を免れない(福岡高裁宮崎支部昭和62年
1月12日決定 家月39巻10号86頁)

 ①は、例えばこんなケースです。
 「妻が、自分から他の男を作り、家をでていってしまった。
 妻は無収入なので、夫(夫には全く責任がない)に対して、婚姻費用分担請求をしたが、請求が認められるか?」
このケースについて、
 自分で原因を作ったこんな妻に婚姻費用を認める必要はないというのが、最高裁の考え方です。

 では、請求する方が有責である場合、婚姻費用分担請求は全くできないのかというと、そんなことはないというのが、②の裁判例です。
 これは、例えばこんなケースです。
 「夫が先に、女を作った。
 妻は、その後、ある男性と関係を持っているが、その男性と同居はしていない。
 妻は無収入なので、夫に対して、婚姻費用分担請求をしたが、請求が認められるか?」
このケースについて、
 妻にも責任がないとはいえないが、夫の方が責任が重いから、婚姻費用分担請求を認めるべきだというのが、②の福岡高裁の決定です。

 では、婚姻関係が破綻している場合に婚姻費用をどの程度分担する義務があるのかという点については、裁判例もわかれており、法律上決着していないところなのですが、
②で紹介した福岡高裁宮崎支部昭和62年 1月12日決定は、
「婚姻関係が破綻している場合でも、相手方に相当の余裕があるときは、両者が円満に同居していた場合と同一の生活程度を維持するに必要なものであることは要しないとしても、通常の社会人としての生活をするに必要な程度の婚姻費用の分担義務がある」
としており、参考になります。

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