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2009年11月13日 (金)

「婚姻を継続し難い重大な事由」

以前、「離婚原因」という記事で離婚裁判で離婚が認められる場合について書きました(→過去記事

離婚原因の条文をもう一度あげておきましょう。
(裁判上の離婚)
第770条 夫婦の一方は、次に掲げる場合に限り、離婚の訴えを提起することができる。
1.配偶者に不貞な行為があったとき。
2.配偶者から悪意で遺棄されたとき。
3.配偶者の生死が3年以上明らかでないとき。
4.配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。
5.その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

問題は、「婚姻を継続し難い重大な事由」です。

過去記事では、”婚姻関係が破綻した場合”と簡単に説明しましたが、もう少し検討を加えておきます。

最高裁では、「婚姻を継続し難い重大な事由」を
 「夫婦が婚姻の目的である共同生活を達成しえなくなり、その回復の見込みがなくなつた場合」
をいうとしています(最高裁昭和62年9月2日大法廷判決(民集41巻6号1423頁))。

少しわかりやすくなりましたが、まだ抽象的ですね。

ある学者さんの説明では、
 これは、「破綻」のことであり、破綻というのは、
「夫婦が婚姻継続の意思を実質的に失っており、婚姻共同生活を回復する事が不可能であると客観的に判断できるような状態のこと」
としています(内田民法Ⅳ)。
 
 その原因として
・浪費癖や怠惰
・何らかの病気
・性的欠陥
・性格の不一致
をあげています。

 ただ、これらがあるとしても、いきなり破綻と裁判所が認めるわけではありません。
 
 夫婦間の協力、扶助、同居義務、あるいは夫婦相互の信頼関係が保たれているかを考慮して破綻を認定していきます。

 このように「婚姻を継続し難い重大な事由」を主張立証していくのは多様な要素を考慮しなければならず、訴訟になってしまえば、本人だけで行うのはなかなか困難であり、弁護士を依頼するのがよいと思います。

もっとも、弁護士もこの辺の理屈をしっかりわかっているかどうか、怪しい人がいるのも事実で、夫婦の離婚の経緯を全て羅列的に書けばよいのだろうと思っている弁護士が少なからずいます。

ですから、弁護士に依頼するときは、弁護方針をきちんと聞いて、どのような見通しを弁護士がもっているのかを聴取するのがポイントです。

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