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2010年1月27日 (水)

不貞行為に基づく慰謝料

不貞行為に基づく慰謝料について、ご相談いただくことが多いので、重要な判決をご紹介しておきます。

1 「不貞行為」とは?
 慰謝料請求が認められるのは、「配偶者に不貞の行為があつたとき。」です(民法7701条1項1号)。
 では、この「不貞行為」とはどんなことをいうのでしょう?

 最高裁判決があります。 
 不貞行為=配偶者ある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと 
(最高裁昭和48年11月15日判決民集 27巻10号1323頁、家月 26巻3号34頁)

 ”性的関係を結ぶこと”に限られますので、そのような関係がない場合は、不貞行為にはあたりません。

2 不貞行為をしても、夫婦の婚姻関係が破綻していれば、慰謝料請求は認められない

 最高裁平成8年3月26日判決が上記のことを述べています(民集 50巻4号993頁、家月 48巻9号34頁)。
 判決は、わかりにくですが、そのまま引用しておきます。

 「甲の配偶者乙と第三者丙が肉体関係を持った場合において、甲と乙との婚姻関係がその当時既に破綻していたときは、特段の事情のない限り、丙は、甲に対して不法行為責任を負わないものと解するのが相当である。けだし、丙が乙と肉体関係を持つことが甲に対する不法行為となるのは、それが甲の婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益を侵害する行為ということができるからであって、甲と乙との婚姻関係が既に破綻していた場合には、原則として、甲にこのような権利又は法的保護に値する利益があるとはいえないからである。」

3 3年で時効になります

 不貞行為の慰謝料請求は3年で消滅時効になりますが、それはいつからか? 
→不貞行為を知ったときからです。

最高裁平成6年1月20日判決が述べています(家月 47巻1号122頁、判タ 854号98頁) 
 「夫婦の一方の配偶者が他方の配偶者と第三者との同せいにより第三者に対して取得する慰謝料請求権については、一方の配偶者が右の同せい関係を知った時から、それまでの間の慰謝料請求権の消滅時効が進行すると解するのが相当である。けだし、右の場合に一方の配偶者が被る精神的苦痛は、同せい関係が解消されるまでの間、これを不可分一体のものとして把握しなければならないものではなく、一方の配偶者は、同せい関係を知った時点で、第三者に慰謝料の支払を求めることを妨げられるものではないからである。」

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