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2010年2月

2010年2月28日 (日)

養育費の上限?

 前回、養育費・婚姻費用算定表について紹介しましたが、その関連で
 養育費に上限はあるのか?
について考えてみます。

 ドイツやアメリカでは、一定限度を超える高額所得者については、養育費の額は基準化されておらず、各事案の事情によって定められているそうです。

 ところが、日本では、
平成9年から平成13年までの養育費請求の事件では、
 月額20万円以内
に収まっています。

 唯一、月額26万円という事例があるのですが、裁判官も「やや特殊な事例」といっています。
 
どれだけ特殊かというと、
 ・既に成人している子どもについてのものである
 ・子どもは、私立大学の医学部に在籍している
 ・父親(開業医)も医学部に進学することについて了解している
というものでした。

 養育費に上限はあるのかという問題はまだ決着をみていない問題なのですが、このような指摘からすれば、養育費に上限はあるということになってきそうです。

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2010年2月27日 (土)

鳩山首相、ハーグ条約加盟で指示

首相、ハーグ条約加盟に前向き 外相らに検討指示
2月25日夜

離婚後、日本では単独親権となっていること(欧米では共同親権)が、問題の出発点ですね。

参考過去記事
離婚後の「単独親権」(讀賣新聞記事)

 

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2010年2月23日 (火)

離婚後の「単独親権」(讀賣新聞記事)

読売新聞
「離婚後の「単独親権」」2月23日朝刊
欧米では標準とされている共同養育も考慮して議論を深めるべきとの内容

”共同親権運動ネットワーク
のことが紹介されています。

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2010年2月22日 (月)

養育費・婚姻費用算定表

婚姻費用や養育費については、養育費算定表というものがあります。

「養育費算定表」などと検索すれば、いろいろなところでこの表を目にする事ができますが、裁判所のHP上では、
東京家庭裁判所のHP(養育費算定表)
で見ることが出来ます。

 この算定表は、2003年、法律の専門雑誌である判例タイムズという雑誌に「簡易迅速な養育費等の算定を目指して」と題する論文が掲載され、養育費及び婚姻費用の算定表が公表されたものです(判例タイムズ1111号)。

 この算定表ができるまでは、収入だけでなく、支出についても実際に支払った額(実額認定)を基本として算定していました。

 これでは、わかりにくいし、早く計算することができないということで、実額部分を統計値等の裏付けをもった一定の割合や指数に置き換えて、その簡素化を図ってできあがったものです。

 家庭裁判所実務では、この表をベースとして、算定がなされています。

 もっとも、裁判所ですら、
 「この算定方式をすべての事案に一律かつ機械的に適用することは相当ではなく、これを適用することが当事者間に著しい不公平をもたらす特段の事情があれば、事案に応じた算定方式を適用すべきである」
としています。

 弁護士に相談される場合は、自分の場合はこの算定表のとおりでよいのかどうか、当事者間に著しい不公平をもたらす事情がないのかどうかお聞きになると良いでしょう。

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2010年2月18日 (木)

妻側が車を持ち出して夫に返却しない場合と婚姻費用

前回、
住宅ローンがある場合の婚姻費用
という記事で
広島家裁 平成17年 8月19日 審判(判例タイムズ1208号93頁)
を紹介しましたが、この審判では、夫側は、
 「妻側は車を持ち出して夫に返却していない。だから、婚姻費用でこの点を考慮すべきだ」
と主張しました。

 裁判所の判断を見てみましょう。

(結論)
 婚姻費用算定上考慮しない

(理由)
 裁判所の判断をまずそのまま書いておきます。
 「自動車のように,日常の用に供する物品について夫婦間で同居中から無償の利用関係が継続しているときは,このことを婚姻費用算定上考慮すると,夫婦間の多数の物品の利用関係が実質的に有償化することとなり,夫婦間の協力扶助の趣旨に照らし妥当ではないから。」
 
 簡単にいうと、
 ”夫婦間では普通に物を無償で貸したり借りたりしていますよね。
 夫婦間ではそのようなことは当たり前なのですから、婚姻費用としては考慮しません。
 そうしないと、結局、ただで貸したこと自体をお金を取って貸した事にしてしまいますから”
ということになるでしょうか。

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2010年2月10日 (水)

住宅ローンがある場合の婚姻費用

離婚に際しては、婚姻費用の分担請求が問題になってきます。

婚姻費用というとわかりにくいですが、「生活費」と考えていただければほぼ間違いないです。

住宅ローンがある場合に婚姻費用をどう考えるかという問題点があります。

この点について、
 広島家裁 平成17年 8月19日  審判(判例タイムズ1208号93頁)
が参考になります。

結論
 1 夫が負担している自宅ローンは婚姻費用の特別経費としては考慮しない
 2 もっとも、夫がローンの負担をすることで,妻側の住居費の負担がなくなるという側面もあることは考慮する。

夫が負担している自宅ローンは婚姻費用の特別経費としては考慮しない理由ですが、
 1 夫の自宅ローンは夫自身の負債の返済である
 2 自宅ローンを支払うことで住宅は夫の資産となる
ことがあげられています。

 つまり、自分のもともとの債務なのだから、それを自分で支払うのは当然でしょう、それにローンを支払うことで、最終的に住宅はご自分のものになるんだから、そういう意味では、「特別経費」としては、婚姻費用から差し引きはしませんよ
 けれども、、実際、妻側に住居費の負担が無くなるという側面はありますから、その点は考慮しますよ
という考え方です。

 それでは、そのくらい考慮するかというと、このケースでは、
 算定表で算定すると、概ね月額21万円から23万円の範囲になるけれども、住宅ローンを負担していることを考慮して、下限である月額21万円が相当である
としています。
 
 考慮するといっても、この程度の考慮となります。 
 しかも、この審判では、「将来,申立人が自宅から退去を強いられた場合には,その時点で婚姻費用増額の理由となりうると考えられる。」と明言しています。

 住宅ローンを負担している側(多くは夫側でしょうが)からすると、住宅ローンも支払うし、そのほかに婚姻費用も支払わなければならないというかなり経済的にはきつい結果をとなります。
 
 このような結果を招くことから、離婚に当たっては住宅ローンをどうするかという問題が生じます。
 この問題は、住宅ローンがいわゆるオーバーローン状態(住宅を売却しても売却益がでない状態)のときに深刻な問題を生じます。
 離婚という側面だけでは、問題解決ができず、一種の債務整理の問題を生じますので、この点についての慎重な考慮を要します。

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2010年2月 7日 (日)

離婚係争中の子どもの連れ去り

妻が監護している子ども(2歳)を、夫が自分のもとに連れさる行為について、未成年者略取罪が成立するとした最高裁判例があります。

最高裁判所平成17年12月6日決定(刑集第59巻10号1901頁)

「略取(りゃくしゅ)」とは、聞きなれない言葉ですが、
 暴行、脅迫その他強制的手段を用いて、相手方を、その意思に反して従前の生活環境から離脱させ、自己又は第三者の支配下に置くこと
をいいます。
 一般に使われている言葉としては、”拉致”に近いかもしれません。 

最高裁が、犯罪が成立するとした理由は次のとおりです。

1 子どもは妻の実家で、妻及び祖父母(妻の両親)と平穏に生活していた

2 夫は、祖母に伴われて保育園から帰宅する途中に、子ども抱きかかえて自分の車に乗せた

3 具体的には、祖母が自動車に子どもを乗せる準備をしているすきをついて,夫が,子どもに向かって駆け寄り,背後から自らの両手を両わきに入れて子どもを持ち上げ,抱きかかえて,あらかじめドアロックをせず,エンジンも作動させたまま停車させていた自分の自動車まで全力で疾走し,子どもを抱えたまま運転席に乗り込み,ドアをロックしてから,子どもを助手席に座らせ,祖母が,同車の運転席の外側に立ち,運転席のドアノブをつかんで開けようとしたり,窓ガラスを手でたたいて制止するのも意に介さず,自車を発進させて走り去ったというもの

4 夫がこのような行動に出ることにつき,子どもの監護養育に必要とされるような事情が認められない

5 本件の行為態様は粗暴で強引であり、子どもが2歳の幼児であることなどから家族間における行為として社会通念上許容され得る枠内にとどまるものと評することもできない。

この判決の補足意見なども見ますと、子どもの連れ去りが、すべて刑事事件として立件されることは好ましくないと考えているようです。

まずは、家庭裁判所で解決すべき、
しかし、家庭裁判所を通さず、実力行使をするケースについては、刑事事件として処罰されてもやむなし
というのが、最高裁の考え方のようです。

子どもについてどのように育てるかについて、夫婦間で争いがあれば、家庭裁判所での申立て等を行う必要があります。

その中で自分の方が子どもをよりよく監護できるのかということをアピールする必要がありますので、その点で弁護士を依頼するメリットがあります。

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2010年2月 3日 (水)

原告側に不貞行為があっても、離婚請求が認められた事例

裁判例を見ていたら、
 原告(妻)側に不貞行為があっても、離婚請求が認められた事例
が目に付きましたので、紹介します。

東京地裁平成15年 8月27日判決(判例集には搭載されていないようです)

 妻から夫に対して離婚訴訟提起。

 裁判所は、

1 妻は、病気の子の看病を含む育児や家事で多忙を極めていたにもかかわらず、夫から十分な協力を受けられなかった
2 そのため、妻は、夫婦生活に失望し、別居を望んでいた
3 そのようなときに、妻は、ある男性との男女交際(性的関係を含む)を始めて離婚を決意し、離婚調停を申し立てた
4 調停が不調に終わったあと、妻は子どもを連れて別居に踏み切って、訴訟を提起した

という経過を認定し、夫婦間の婚姻生活は判決時点では破綻しており、修復の見込みがないと認定しました。

 裁判所は、妻がある男性と性的関係をもったことを認定しています。
 
 これは、有責配偶者からの請求として離婚が認められないのではないのか?と疑問をもつところだと思いますし、この訴訟の夫側もそのような主張をしています。
 
 しかし、裁判所はこのような事由があっても離婚が認められる場合にあたると判断しているのです。

 この辺は結構微妙な場合だったのかもしれませんので、裁判所の判断をそのままあげておきます

 「原告(妻)は、Fとの交際を始める前の段階で、被告(夫)の育児・家事への協力不足から被告との間の婚姻生活に失望し、別居を望んでいたのであって、その後も表面的には夫婦生活を営んでいたものの、夫婦を結びつける精神的絆は既に失われていたものと評価することができる。
 そうすると、原告(妻)は、被告(夫)との婚姻生活が完全に破綻状態に至る前に、Fとの間で性的関係を含む交際を始めたことにおいて、破綻を招いた責任の一端はあるけれども、原告(妻)に婚姻破綻につき専ら責任があるということはできないのであるから、原告(妻)からの本件離婚請求が信義誠実の原則に照らし容認することができないとまではいえない。」

 微妙な表現ですが、私は、裁判所は
 ”妻には有責性はあるものの、このケースでは離婚請求を認めてもよい”
という判断をしていると読みます。

 このように、一見すると有責配偶者のように見えても、それだからといって離婚訴訟を起こせないだとか、離婚が認められないとはいえないことがわかります。

 つまり、事案によりけりであり、非常に微妙なケースでは裁判所の判断が割れる(一審と二審で判断が分かれる)こともありうるでしょう。


当然のことながら、弁護士に相談しても、判断がわかれることはありえます。

この点からも、弁護士へのセカンドオピニオンを求めることが大事であることがおわかりいただけるかと思います。

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