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2010年2月 3日 (水)

原告側に不貞行為があっても、離婚請求が認められた事例

裁判例を見ていたら、
 原告(妻)側に不貞行為があっても、離婚請求が認められた事例
が目に付きましたので、紹介します。

東京地裁平成15年 8月27日判決(判例集には搭載されていないようです)

 妻から夫に対して離婚訴訟提起。

 裁判所は、

1 妻は、病気の子の看病を含む育児や家事で多忙を極めていたにもかかわらず、夫から十分な協力を受けられなかった
2 そのため、妻は、夫婦生活に失望し、別居を望んでいた
3 そのようなときに、妻は、ある男性との男女交際(性的関係を含む)を始めて離婚を決意し、離婚調停を申し立てた
4 調停が不調に終わったあと、妻は子どもを連れて別居に踏み切って、訴訟を提起した

という経過を認定し、夫婦間の婚姻生活は判決時点では破綻しており、修復の見込みがないと認定しました。

 裁判所は、妻がある男性と性的関係をもったことを認定しています。
 
 これは、有責配偶者からの請求として離婚が認められないのではないのか?と疑問をもつところだと思いますし、この訴訟の夫側もそのような主張をしています。
 
 しかし、裁判所はこのような事由があっても離婚が認められる場合にあたると判断しているのです。

 この辺は結構微妙な場合だったのかもしれませんので、裁判所の判断をそのままあげておきます

 「原告(妻)は、Fとの交際を始める前の段階で、被告(夫)の育児・家事への協力不足から被告との間の婚姻生活に失望し、別居を望んでいたのであって、その後も表面的には夫婦生活を営んでいたものの、夫婦を結びつける精神的絆は既に失われていたものと評価することができる。
 そうすると、原告(妻)は、被告(夫)との婚姻生活が完全に破綻状態に至る前に、Fとの間で性的関係を含む交際を始めたことにおいて、破綻を招いた責任の一端はあるけれども、原告(妻)に婚姻破綻につき専ら責任があるということはできないのであるから、原告(妻)からの本件離婚請求が信義誠実の原則に照らし容認することができないとまではいえない。」

 微妙な表現ですが、私は、裁判所は
 ”妻には有責性はあるものの、このケースでは離婚請求を認めてもよい”
という判断をしていると読みます。

 このように、一見すると有責配偶者のように見えても、それだからといって離婚訴訟を起こせないだとか、離婚が認められないとはいえないことがわかります。

 つまり、事案によりけりであり、非常に微妙なケースでは裁判所の判断が割れる(一審と二審で判断が分かれる)こともありうるでしょう。


当然のことながら、弁護士に相談しても、判断がわかれることはありえます。

この点からも、弁護士へのセカンドオピニオンを求めることが大事であることがおわかりいただけるかと思います。

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