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2010年2月 7日 (日)

離婚係争中の子どもの連れ去り

妻が監護している子ども(2歳)を、夫が自分のもとに連れさる行為について、未成年者略取罪が成立するとした最高裁判例があります。

最高裁判所平成17年12月6日決定(刑集第59巻10号1901頁)

「略取(りゃくしゅ)」とは、聞きなれない言葉ですが、
 暴行、脅迫その他強制的手段を用いて、相手方を、その意思に反して従前の生活環境から離脱させ、自己又は第三者の支配下に置くこと
をいいます。
 一般に使われている言葉としては、”拉致”に近いかもしれません。 

最高裁が、犯罪が成立するとした理由は次のとおりです。

1 子どもは妻の実家で、妻及び祖父母(妻の両親)と平穏に生活していた

2 夫は、祖母に伴われて保育園から帰宅する途中に、子ども抱きかかえて自分の車に乗せた

3 具体的には、祖母が自動車に子どもを乗せる準備をしているすきをついて,夫が,子どもに向かって駆け寄り,背後から自らの両手を両わきに入れて子どもを持ち上げ,抱きかかえて,あらかじめドアロックをせず,エンジンも作動させたまま停車させていた自分の自動車まで全力で疾走し,子どもを抱えたまま運転席に乗り込み,ドアをロックしてから,子どもを助手席に座らせ,祖母が,同車の運転席の外側に立ち,運転席のドアノブをつかんで開けようとしたり,窓ガラスを手でたたいて制止するのも意に介さず,自車を発進させて走り去ったというもの

4 夫がこのような行動に出ることにつき,子どもの監護養育に必要とされるような事情が認められない

5 本件の行為態様は粗暴で強引であり、子どもが2歳の幼児であることなどから家族間における行為として社会通念上許容され得る枠内にとどまるものと評することもできない。

この判決の補足意見なども見ますと、子どもの連れ去りが、すべて刑事事件として立件されることは好ましくないと考えているようです。

まずは、家庭裁判所で解決すべき、
しかし、家庭裁判所を通さず、実力行使をするケースについては、刑事事件として処罰されてもやむなし
というのが、最高裁の考え方のようです。

子どもについてどのように育てるかについて、夫婦間で争いがあれば、家庭裁判所での申立て等を行う必要があります。

その中で自分の方が子どもをよりよく監護できるのかということをアピールする必要がありますので、その点で弁護士を依頼するメリットがあります。

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