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2011年11月

2011年11月29日 (火)

セックスレス夫婦の一方の不貞行為

セックスレス状態の夫婦のうち、夫が不貞行為をしたので、妻が夫(とその相手)に対して損害賠償をしたケースについての裁判例があります。。

東京地裁平成23年 2月17日判決(ウエストロー;webでの判例集。有料です)
(裁判官 植垣勝裕)

妻は、夫とその不貞相手を同時に被告として、500万円を請求し、裁判所は慰謝料を認めています。

しかし、その額は90万円というかなり中途半端なものでした。
これには、このケースに特有な問題が影響しています。

1 夫婦は、婚姻後1週間を経過した以降は全く性交渉がなかった(双方が性交渉を求めることをしなかったためと認定されています)

2 原告である妻は、このセックスレス状態を改善しようと努力した形跡もなく,このような夫婦生活を送ることにつき特段の不満を抱いていたと認めるべき事情もうかがえないことを勘案すると,妻は,夫との性交渉自体をそれほど重視していなかったと考えざるを得ない

というような事情があったようです。

この判決文自体はセックスレスという言葉は使用されていないのですが、セックスレス状態にある夫婦のうち一方が不貞行為をしたケースに対する判断であり、その意味で注目に値するといえます。

裁判所は、夫婦がセックスレスであったことについて
 「通常の健康な夫婦としては極めて異常な状態であるといわざるを得ない」
と述べていますが、果たしてこれが正しいセックスレスの理解であるかどうかは、議論もあるところかもしれません。

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2011年11月25日 (金)

和解による離婚と離婚届

訴訟となって和解で離婚した場合、離婚届はいつ提出すればよいのかというご質問をいただきました。

和解ができた場合、和解調書というものを裁判所が作成します。
これは和解の期日から1週間以内にはできあがります。

離婚届にはそれを添付して、届け出ることとなります(厳密には和解調書の謄本というものを添付します)。

離婚届を出すのは、当事者の一方です。
基本的には、原告側が出すこととなりますが、特に被告からの申し出がある場合は、被告にすることも可能です。
被告である場合は、この点気をつけておいてください。

離婚届自体は役所にご自分で行くだけです。
他の方の同行などは必要有りません。
通常の協議離婚ですと、証人が2名必要になりますが、和解での離婚の場合は証人は不要となります。
和解調書の謄本が証人の代わりとなるからです。

離婚届の出し方については、各自治体が案内をしています
例:離婚届(千葉市HP)

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2011年11月 8日 (火)

モラルハラスメントと離婚

モラルハラスメントを離婚原因として主張したが、証拠上認められないとした裁判例がありましたので、紹介いたします。

東京高裁平成23年 9月29日判決(ウエストロー;webでの判例集。有料です)

妻の言い分
 「夫が妻に対して,些細なことで罵ったり,無視したりすること(いわゆるモラル・ハラスメント)を繰り返したことが婚姻関係破綻の原因である」

裁判所の認定
 ”妻は上記のように言っているが、妻の供述しかない。
 妻の供述を裏付ける客観的な証拠がない。
 夫は、妻が言っていることとは違うことを言っているから、妻の供述を直ちには採用できない。
 モラルハラスメントが破綻原因と認めるに足りる証拠がない。”

(解説)
 モラルハラスメントについて、夫と妻の主張(言い分)が食い違っていたケースです。
 このようなケースでは、裁判所は、モラルハラスメントがあったかどうかを判断しなければなりません。
 離婚事件では、双方の供述しかない場合も多く、このケースでも夫と妻の供述しか証拠がない場合であったようです。

 そのような場合、裁判所としては、裏付けをほしがります。
 裏付けのない供述は、信用性が低いと見られてしまうのです。

 このケースでも妻の供述は最終的には採用されずに、モラルハラスメントの認定には至りませんでした。

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2011年11月 3日 (木)

住宅ローンがある場合の婚姻費用(東京高裁決定)

住宅ローンがある場合の婚姻費用については、以前に記事で、広島家裁の裁判例を紹介しました。

2010年2月10日 (水)の記事


東京高裁の裁判例も出ましたので、紹介します。

東京高裁平成23年6月10日決定(ウエストロー;webでの判例集。有料です)

この東京高裁のケースは
1 夫が所有している家に現在は妻が住んでいる(夫は別居)
2 夫は、住宅ローンを全額支払っている(妻には住居費はかかっていない)
というものです。

こういう状況下では、
(夫の年収)ー(住宅ローンの支払額)
と妻の年収
を比較して、養育費算定表にあてはめなさい

という判断をしています(以前紹介した広島家裁とは算定方法が異なっています)。

住宅ローンがある場合の算定方法については、最高裁判例があるわけではないので、どのような判断をするのか、裁判所によって流動的です。

裁判官は、 
1 夫の自宅ローンは夫自身の負債の返済である
しかし、
2 自宅ローンを支払うことで住宅は夫の資産となる
という住宅ローンの2面性は認識しているのですが、その中でどのような計算方法をとるのかについて、まだ最高裁判例がないという状態です。

明らかにされた裁判例をもとにしながら、粘り強く主張を展開していくことが弁護士の役割となります。

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