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2013年10月

2013年10月22日 (火)

離婚と相続

 離婚した後,すぐに相続のことなど考える人はいないであろうが,その後,再婚したり,再婚相手との間に子どもが生まれたりというようなことがあると,資産のある方(特に、不動産を所有の方)は相続のことも考えておいた方がよいと思う。
 まずは,離婚した後,誰に相続するのかということを押さえておいていただきたい。
A 離婚後に独身のまま
 (1) 元配偶者との間に子がいない場合  自分の親。親がいなければ兄弟姉妹。
 (2) 元配偶者との間に子がいる場合 子ども。
 上記の場合は、離婚しないときと比べて,妻が相続人として出てこないだけなので,比較的問題が少ないかもしれない。
B 離婚後に再婚(再婚相手との間に子がいない場合を想定)
(1)元配偶者との間に子がいない場合
 →現在の配偶者(再婚相手)が相続人。
  自分の親が生存している時は,再婚相手と親が相続人(再婚相手が2/3,親が1/3)。
  親が生存していない時は,再婚相手と自分の兄弟姉妹(再婚相手が3/4,兄弟姉妹が1/4)。

 再婚相手と自分の親,又は兄弟姉妹に相続人が分かれてしまうことになる。
 元配偶者と離婚するにあたって,親や兄弟姉妹と折り合いがうまくいかなくなるケースもあり,そうなると再婚にも自分の親族が冷淡になることがあるので,その場合は再婚相手が親・兄弟姉妹と遺産分割の協議を行う必要が出てきてしまう。遺言を作成しておいた方が良いケース。

 (2)元配偶者との間に子がいる場合
 →現在の配偶者(再婚相手)が1/2,子に1/2。

  再婚相手が,元配偶者との間の子と会ったことないというケースもかなりあるであろうから,遺産分割協議自体,再婚相手にはかなり重荷だろう。この場合も遺言を作成しておいた方がよい。

 
 遺言の作成というのは,現代の日本ではあまり行われてきていないが,上記のような場合は作成しておいた方がよい。
 自分で書くにしても色々な法律問題がからむので,弁護士に相談されることをお勧めします。


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2013年10月 9日 (水)

相手方の会社への連絡

離婚の話し合いをしているときに、相手の勤めている会社などに連絡していいものだろうか。

金子宰慶弁護士に聞いた。


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-離婚の話し合いをしていると、相手があまりにも誠実な対応をしないので、相手の会社にあまりにも不誠実だというようなことを言いたくなるのですが、そのようなことをしても大丈夫でしょうか?


「それは一概には言えませんね。一般的には連絡しないほうが良いとは思います」


-これはやってはいけないということはあるのでしょうか。


「会社に連絡する内容によっては、損害賠償の問題になると判断した裁判例があります(東京高裁平成23年 9月29日判決・ウエストロー・ジャパン)

損害賠償の理由になるとされたのは、

a 妻が、上司へのメール中で被控訴人のDV行為による逮捕の可能性や出張旅費の横領の疑いを記載したこと

b 夫が調停期日に会社の都合で不出頭の場合には会社の責任となる旨の記載をしたこと

です。」


-なぜ、これが損害賠償の理由になるのでしょうか。


「これらが夫の名誉や勤務先における信用を害するものであり、夫が調停期日に出頭するよう不当な圧力をかけることを意図したものだからというのが裁判所の判断です。」


-そのような行為でなければ大丈夫だと?


「それも内容によります。この裁判例では、妻側の次のような行為は不法行為とはされてはいません。

 ・妻が夫の上司に対して電子メールにより、夫の給与等の収入額を尋ねたこと

 ・調停期日を連絡して夫の都合を確認したりすること

 ・勤務先に夫の在職の有無を確認する行為

しかし、裁判所は”これのみでは違法な行為と評価することはできない”としているだけで、具体的状況によっては違法とされる余地もないとはいえません。」


-先ほど損害賠償が認められるというお話がありましたが、どのくらい支払わなければならないでしょうか。


「この裁判例では、慰謝料として5万円の支払えという結論でした。」


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交渉がうまくいかないからといって会社に連絡するのは控えたほうが無難であるようだ。

交渉を弁護士に依頼することも考えてみたほうがよいかもしれない。



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2013年10月 2日 (水)

別居2年で離婚を認めなかった裁判例

 別居期間2年であるのに,妻からの離婚請求が認められたなかったケースがありますので紹介します(東京高裁平成25年4月25日判決 ウエストロージャパン)。

 夫婦は結婚してから約12年半で別居。子どもはいませんでした。

 妻側は離婚訴訟で,夫に不貞行為があると主張しました。実際,夫は特定の女性とチャットをしたり,一度女性のところに会いに行ったりしています(夫もこのことを認めています)。

 裁判所は,「夫のそのような行為は妻に不信感を抱かせるものではあるが,その後10年もの間,特に大きな問題もなく結婚生活を続けていたのであるから,そのような行為を現時点では離婚原因とすることはできないし,不貞については証拠がない」と判断しました。

 また,夫は妻の母に対して足を2回蹴るなどしているのですが,裁判所は,

 ・この暴行以前に夫には粗暴な言動がない

 ・夫のこのような行為について妻が精神的衝撃を受けるのはもっともなことだが,暴行が行われる直前に夫の父が入院するといった事情があり,夫はそのような暴行を繰り返しているわけではないので,夫の暴行で婚姻関係が破綻したとはいえない

と判断しています。

 このように,夫の行動には問題がないとはいえないのですが,夫婦関係が長年ににわたって安定していたことを重視し,2年程度では破綻とはいえないと判断しているのです。

 別居して何年で離婚と認められるのかというのは,一概には言えない大変難しい問題です。3年前後としている考えも示されていますから,2年という期間は非常に微妙なところだったといえます。

 離婚できるかどうかは別居の期間だけでなく,夫婦関係がどのような経緯をたどってきたのかという点も重視されます。

 この点については,立証の問題もからみますので,訴訟に進むべきかどうかについては,慎重な検討が必要です。一度,弁護士にご相談をされることをお勧めします。


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