離婚訴訟

2017年11月20日 (月)

住宅ローンのある場合の不動産の財産分与

 離婚に伴って夫婦の財産関係を精算するのが財産分与ですが、不動産があるといろいろな問題が出てきます。今回は住宅がオーバーローンになっている場合です。


1 オーバーローンの住宅とは?

 住宅ローンを利用して不動産を購入し、ほどなくして離婚ということになると、オーバローンということがほとんどです。

例えば、不動産を売ると(時価)が2000万円にしかならないのに、住宅ローンとしては3000万円残っているという場合です。


2 オーバーローンの住宅は財産分与の対象にならない。

オーバーローンの住宅は財産分与の対象にならない、またオーバーしたローン部分は財産分与で考慮しないというのが、今の裁判官の考えです(「財産分与と債務」(松谷判事;判例タイムズ1269号)。

具体的に考えてみましょう。

先ほど例にあげた、不動産の時価は2000万円で住宅ローンは3000万円というケースで考えてみます。

この不動産の価値は、離婚の財産分与については次のように考えます。
2000万ー3000万
=ー1000万円
⇒0円


計算するとマイナスになりますが(だからこそオーバーローンというのですが)、マイナス部分は考慮に入れません。


なぜマイナスになるのに、その部分は考慮されないのかについては、裁判官の書いたものを読んでもはっきりした説明はないようです。

裁判例としてそのような判断をしたものがないというような説明になってます。


3 最終的にはどうなるのか?

財産分与の対象にならないので、判決になった場合は、住宅は財産分与からはずされます。

ということは、住宅については問題が先送りにされるだけです。

例えば、共有名義だった場合については問題は大きいです。

離婚は成立したけれども、他人として共有財産を持っている、しかもオーバーローンで売却すれば実質的な価値は残らないが、住宅ローンを支払えば居住できるものが残されてしまうからです。

ですので、離婚の話合いの中でオーバーローンの住宅をどのようにするのかということも話合っておく必要があります。

そうでないと、離婚が成立した後も共有者として話合いを続けなければならないことになってしまいまうからです。


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2017年10月31日 (火)

離婚訴訟の訴状


訴状は、離婚訴訟を始めるときに裁判所に提出する初めの書面です。
訴状を提出することを「訴えを提起する」と言います。
訴状についての基本的な事柄について押さえておきます。

1 「請求の趣旨」「請求の原因」とはどのようなものですか?
訴状、大きく分けて二つの部分に分かれます。
ひとつは結論部分。これを「請求の趣旨」といいます。
もうひとつが「請求の原因」で、どのような理由で裁判を求めるのかを書くところです。

2 「請求の趣旨」には何を書くのですか?
「請求の趣旨」では結論部分を書きます。離婚訴訟ですと次のようなことを書きます。
・離婚を求めること
・未成年の子どもがいる場合は親権者をどちらとするか
・養育費を請求する場合は、養育費請求の額
・慰謝料を請求する場合は、慰謝料請求の額
・財産分与を求める場合は、財産分与の申立て
・年金分割を求める場合は、年金分割の申立て

3 「請求の原因」では何を書くのですか?
「請求の原因」では「請求の趣旨」で求めたものを基礎づける事実を記載することとなっています。
 「離婚原因」をどのように書くのかについてはテクニックが求められます。
 弁護士の書いたものの中にはレベルの低いものも見られるらしく、裁判官はある論文で次のように厳しく批判しています(文章は改変してあります)。

”離婚原因は重要なポイントを整理し簡潔に記載してください。そのためには、
事前に十分な事情の把握をする必要がありますよ。それに法的な検討も必要です。離婚原因となる具体的事実を書いてください。端的に示すエピソードが必ずあるはずです。それを交えて記載するとわかりやすいものになりますよ。
 それなのに十分な検討をしていないものが見受けられますよ。具体的事実を書かずに、主観的な評価ばかり。裁判官の読みたいのは価値判断ではないんです。具体的な事実が裁判官の知りたいこと。それに法律の要件を念頭に置くのを忘れないで下さい。法律上の文章なんですから。長年にわたって結婚の生活史を延々と書いても全然ポイントに成りませんよ。そのようなポイントを外した訴状が結構多いのは困りものです”

4 訴状では主張したいことを全て書く必要がありますか?
 先ほど書きましたように、裁判官は「簡潔に」書くことを期待しています。
 裁判官が論文で指摘しているところですので、私も簡潔に書くように心がけています。
 主張したいことを全て書く必要はないのか?との質問がよくでるところではありますが、訴状で全てを書く必要はありません。
 というのも、訴状を提出した後も、準備書面といったもので主張する機会は与えられるからです。
 最初から詳細な主張をしてしまうとポイントがぼやけてしまいますので、詳細な主張は後からすることにしています。

5 弁護士さんから訴状案を示されたときはどのようなことに注意してみたら良いですか?
 まずは、「請求の趣旨」に漏れがないかどうか確認してください。
 また、「請求の原因」に書かれている事実に間違いがないかどうかを確認してください。ご自分では「これは重要なのに」と思っていることが、「請求の原因」に書かれていないときは、なぜそれが書かれていないのか弁護士さんに質問をしてください。
 弁護士も質問されることにより新たな視点を得ることもありますので。


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2017年10月21日 (土)

離婚訴訟~訴状提出から第1回期日まで

 訴訟の手続きというのは、なかなかわかりにくいものです。
 離婚訴訟は、「人事訴訟」という類型にあたり、「民事訴訟」と手続きの流れはほぼ同じです。一部違うところがあるのですが、民事訴訟とは兄弟姉妹のような関係だと思ってください。
 しかし、テレビドラマでよくお目にかかる「刑事訴訟」とはかなり違う手続きですので、同じ裁判とはいっても別物だと思っていただいたほうがよいです。

 さて、離婚訴訟を例にとって訴状を提出してから、第1回の期日を迎えるまでの流れについてご説明いたします。
 原告側に代理人(弁護士)がついている場合は、裁判所とのやりとりはすべて原告側の代理人が行います。

1 訴状を裁判所に提出します(遠方の場合は郵送で行います)。

2 裁判所は訴状を受け取ると、訴状をチェックします。
 不備が無ければ、裁判所側から、原告側に第1回期日をいつにするのか決める連絡が入ります。
 訴状を裁判所が受け取ってから、弁護士に連絡が入るまでは、順調にいって1週間程度であることが普通ですが、裁判所の都合で遅れることもあります。

3 第1回期日は、原告側の代理人(弁護士)と裁判所の間でだけ決められます。

4 第1回期日が決まったら、裁判所は被告側に、訴状などを送付します(送達)。

5 被告は、答弁書という書面を第1回期日前に提出しなければなりません。
 この答弁書は原告側にも送付しなければならないので、原告側も見ることができます。

6 第1回期日は、被告側の都合はきかずに定めているので、第1回期日のみ、被告側は欠席が許されていますが、それ以降の欠席は基本的には認められません。
 第2回期日以降は、双方が立会の上、期日が進められていきます。
 調停と違って本人が出頭する必要はなく(例外はあります)、ほとんどの期日は代理人(弁護士)によって進めることができます。


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2017年9月 8日 (金)

離婚裁判での陳述書

離婚の裁判では「陳述書」というものを証拠として提出することがあります。この陳述書というのはどういうものかというと、供述を書面にしたものです。離婚裁判ですと、こんな感じの書き出しになります。

  陳述書
千葉家庭裁判所御中
 私は平成*年*月*日に夫と結婚し、平成*年*月*日に長女が生まれました。しかし、夫との仲がうまく行かなくなり、離婚を決意して、平成*年*月*日には私から家を出る形で別居となりました。
 今回離婚の裁判となっておりますので、その理由について陳述致します。
(以下、略)

この陳述書を書くのは、たいてい弁護士です(弁護士が代理人としてついていることがほとんどですので)。弁護士が書く文章ですから、不自然極まりない文章になったりします。
 上に例としてあげた陳述書の書き出しスタイルは多くの弁護士が採っているものですが、「私は」で始まり、一人称で自らの体験を滔々と語るというものですが、そのような文章はほかにはお目にかかりません。

私にはどうもこのスタイルが馴染めないため、弁護士と当事者との会話というスタイルにしています。

(弁護士)戸籍の全部事項証明書を見ますと、○○さんは平成*年*月*日に**さんと結婚し、平成*年*月*日にご長女が生まれていますね。
→ はい。
(弁護士)○○さんとは今同居されていますか。
→いいえ。夫婦の関係がうまくいかなくなり、*年*月*日に別居しています。
(以下、略)

このようなスタイルも不自然といえば不自然ですが、わかりやすさ、読みやすさという点からすれば「私は・・・」で始まる一人称スタイルよりも良いのではないかと思っています。


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2017年3月 5日 (日)

離婚裁判。するかしないか、それが問題

別居期間が3年~5年あれば、それだけで法律上の離婚原因(判決で離婚が認められる)になるのですが、別居期間がそれよりも短いときに、裁判まで踏み込むかどうか、これはかなり悩ましい問題です。

別居期間が短くても、配偶者に離婚原因(例えば、不貞)があることを立証できれば良いのですがこの「立証」というのが厄介です。ここで、「証拠」という問題が出てきます。

弁護士サイドとしては、決定的な証拠があれば、”この件は確実に勝てる”という判断になりますが、そうでない場合、かなり迷います。一つには、その証拠を突きつけた場合、配偶者側がどういう主張をするのかわからないこと、もう一つは、裁判官がどう判断するのかが読みきれない。

例えば、LINEでどうみてもラブラブにしか見えないやりとりをしている証拠があるとします。ただ、普通こういうやりとりではエッチをしたことなんかはそのものズバリは書かれていませんよね(たまに、そのものズバリが書かれていることがあり、びっくりしますが)。

その証拠をもとに裁判をしたとします。配偶者側が「その人とは不倫してました、ごめんなさい」と言ってくれれば、こちら側の勝ちです。何ら問題なく離婚が認められますし、慰謝料も認められるでしょう。しかし、「それは恋愛ごっこのやりとりをしていただけで実際は何もしていない。」と主張されたらどうでしょう。
そう主張されてしまうと、最終的には裁判官がどう判断するのかが問題となってきます。

裁判例が積み重ねられているものについては、予測は可能なのですがね。しかし、全ての裁判例が公にされているわけではありませんし、言い訳というのは、モグラ叩きのように、一つがだめとなると、また別の言い訳がでてきますから、裁判例というものは追いつけず、裁判官がその場その場で判断するということになります。

ということで、裁判官の判断は読み切れないのです。裁判官自身、判決を書いているときに気が変わることもあるでしょうから。そうすると、このような状況においては歳版をするかどうかは”賭け”のような感じにもなってきます。勝てるかどうかわからない、勝つかもしれないが、負けるかもしれない、それでもやってみるかと。

もっとも、裁判というのは判決だけではないのですね。和解(合意)という終了手段があります。裁判をやり始めたときは合意なんてできなさそうだったのに、結局和解で終わったというケースは結構あります。判決と和解は一審では半々くらいです。意外と和解は多い。

タイトルで「離婚裁判。するかしないか、それが問題」と掲げておきながら、こんな程度しか書けないのですが、物事には勢いというものがあって、法律上は離婚原因が問題になりそうでも、結局相手が争わずに終わるということはかなりあります。

以上述べた点は弁護士によっても考えにかなり幅があるところだと思います。
特に証拠の見方というのは、慎重派からすれば、固く考えますし、私は割りと勢い重視派なので、立証の問題を見据えつつも、今の流れを踏まえて判断することの方が多いです。

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2017年2月19日 (日)

不貞をしていること=有責配偶者とは限りません

「有責配偶者」となると、法律上いろいろ難しい問題が生じます。
「有責配偶者」になってしまうと、離婚が認められるのがかなり厳しくなるのですよね。判例上は、相当長期の別居(少なくとも5年以上)、未成熟子がいないこと、配偶者が精神的・経済的過酷な状況とならないことの3つの要件が必要です。

「有責」の代表例は不貞ですね。ただ、一方の配偶者が不貞をしたからといって、「有責配偶者」にあたるかというと、そうでもない場合もあるというのが、法律実務の難しいところです。

まず、不貞を立証できるのか?という問題があります。証拠によって不貞を証明する必要があります。相手が不貞を認めてくれればよいのですが、そうやすやすと認めない場合もありますから、証拠が必要です。

不貞の立証のほかにも、こんな問題があります。自分の方にも、離婚原因となるような責任がないのか、という問題です。例えば、夫のほうが暴力・暴言をまずしてしまって、それで妻が不貞をしたというような流れだと、夫にも妻にも離婚の原因がありそうです。

こういう場合に、妻は「有責配偶者」となるのでしょうか?私は、ならないと思います。「有責配偶者」とは、”離婚原因につき専ら責任のある一方当事者”のことをいいます。「専ら」というのがポイントです。先のケースでは、夫がまず暴力を奮っていますから、夫にも責任があるともいえます。

もちろん妻も不貞をしてしまっているので、責任はありますから、双方に離婚原因があります。こういう場合は、どちらも「有責配偶者」とはいえません。このように離婚原因が配偶者のどちら側に主にあるのかがポイントなので、「双方ともに有責配偶者」という状態はないことになります。つまり、離婚原因が相手にもあるので、離婚は認められます。

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2017年1月22日 (日)

不貞慰謝料は破産すれば支払わなくてもよいか

被告側(不貞をした側)が破産手続きをしたら、慰謝料請求は免責となるのかどうか問題になった裁判例がありました。

東京地裁平成28年 3月11日判決です(判タ 1429号234頁)。

この判決では、免責になる(=不貞をした側は支払わなくてよくなる)との判断です。

破産法では「破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権」(253条1項2号)は免責されないと書かれています。この規定の「悪意」の解釈が学説上は議論されており、”故意を超えた積極的な害意をいう”というのが通説の解釈で、東京地裁もこの点については同様の判断でした。

とはいっても、不貞での積極的な害意とは何か?ということが問題となってきます。

判決は、積極的な害意があったかについて否定しました。
理由はこうです。
不貞行為の態様及び不貞関係発覚直後の対応などからすると不貞行為の違法性の程度が低いとは到底いえないけれども、一方的に配偶者を篭絡して家庭の平穏を侵害する意図があったとまで認定することはできないからだと。

つまり、慰謝料請求をする側からすると、「一方的に配偶者を篭絡して家庭の平穏を侵害する」ということまで立証しなければならないことになります。これはかなり厳しいです。破産者からすれば、そこまでの事案でなければ免責されることになり、比較的広く免責になるでしょう。
事例判断なので、全ての不貞慰謝料が免責されるわけではなさそうです。
また、一裁判官の判断なので、この考えが全ての裁判官に支持されるかどうかは今の時点ではなんとも言えませんが、今後この点を考えていく上では、参考となる判決です。

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2015年12月 7日 (月)

不貞訴訟

不貞に関する訴訟は、私が駆け出しのころ(20年前)にもあることはあったのですが、現在ほど数が多くはありませんでした。

最近では数が多くなり、裁判官の論文にも「近時、配偶者の不貞の相手方に対する慰謝料請求訴訟が増加し、過払い金返還請求訴訟、交通損害賠償請求訴訟につぐ主要な訴訟類型とも言いうる状況にある」とコメントされているほどです(2008年の論文)。

不貞に関する訴訟で最も多いは、配偶者の不貞の相手方に対する慰謝料請求訴訟です。
妻が原告である場合は、女性を被告として、夫が原告である場合は、男性を被告とするという訴訟が多いのです。

自分の配偶者に対して慰謝料請求を起こすということはほとんどありませんでした。配偶者との関係は離婚の問題と直結しますので、離婚の請求と合わせて慰謝料が問題とされることが多いのだと私は理解してきました。

しかし、最近では、離婚を拒否しながらも不貞をした配偶者を被告として慰謝料請求するというケースが表れています。

配偶者に訴訟をするというのは、どう考えても円満な夫婦関係であるとはいえませんので、この類型を担当する裁判官の中には、請求をしている原告に対して、「どのような解決をお望みなのですか?」と困惑を隠せないといった質問をする方もいます。

法律家は、訴訟=権利の実現という図式的な教育を受けているので、そのような発言となるのでしょう。

私は、そういう一見矛盾するように見えるものの中に、日本人の裁判についての考え方が見えるのではないかと考えています。
日本人が訴訟に求めるものというのは、「権利の実現」といったものにとどまらず、自分なりの正義感情を満たすという目的があるような気がします。

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2013年10月 2日 (水)

別居2年で離婚を認めなかった裁判例

 別居期間2年であるのに,妻からの離婚請求が認められたなかったケースがありますので紹介します(東京高裁平成25年4月25日判決 ウエストロージャパン)。

 夫婦は結婚してから約12年半で別居。子どもはいませんでした。

 妻側は離婚訴訟で,夫に不貞行為があると主張しました。実際,夫は特定の女性とチャットをしたり,一度女性のところに会いに行ったりしています(夫もこのことを認めています)。

 裁判所は,「夫のそのような行為は妻に不信感を抱かせるものではあるが,その後10年もの間,特に大きな問題もなく結婚生活を続けていたのであるから,そのような行為を現時点では離婚原因とすることはできないし,不貞については証拠がない」と判断しました。

 また,夫は妻の母に対して足を2回蹴るなどしているのですが,裁判所は,

 ・この暴行以前に夫には粗暴な言動がない

 ・夫のこのような行為について妻が精神的衝撃を受けるのはもっともなことだが,暴行が行われる直前に夫の父が入院するといった事情があり,夫はそのような暴行を繰り返しているわけではないので,夫の暴行で婚姻関係が破綻したとはいえない

と判断しています。

 このように,夫の行動には問題がないとはいえないのですが,夫婦関係が長年ににわたって安定していたことを重視し,2年程度では破綻とはいえないと判断しているのです。

 別居して何年で離婚と認められるのかというのは,一概には言えない大変難しい問題です。3年前後としている考えも示されていますから,2年という期間は非常に微妙なところだったといえます。

 離婚できるかどうかは別居の期間だけでなく,夫婦関係がどのような経緯をたどってきたのかという点も重視されます。

 この点については,立証の問題もからみますので,訴訟に進むべきかどうかについては,慎重な検討が必要です。一度,弁護士にご相談をされることをお勧めします。


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2013年2月12日 (火)

配偶者が犯罪を起こした場合と離婚原因

夫婦の一方が犯罪を犯し服役した場合に、離婚は認められることが多いと思います。

窃盗等の犯罪を犯して実刑判決をうけた夫に対して、妻が離婚訴訟をしたケースがあります。
名古屋高裁昭和51年 6月29日判決(判タ 344号233頁) 判決では、

1 夫は、妻との婚姻継続を強く望むものの健全な仕事により収入を得ようとせず、いわゆる白タクをやろうとして、自動車窃盗などの犯罪行為を重ねて実刑判決を受けた。このようなことは社会的にも容認されない。

2 家計は経済的にも破綻し、妻子の扶養にも不自由していた。夫は妻を実家に残して、近隣、近県に職を求めて、別居生活が続き、両名の気持は遊離してゆき、妻はついに離婚を望むようになつた。
 そのような中で夫は逮捕され、実刑判決を受けた。
 これにより婚姻生活は破綻した。
とされています(要約)。

犯罪を起こしたことだけでなく、妻の生活の困難についても述べていますが、夫が犯罪を犯せば、多かれ少なかれ妻は生活に困るのが普通ですから、そのような事情を主張していけば、裁判所も離婚を認めるということがいえると思います。

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